2008年11月6日木曜日

Book Recommend # 4

深夜特急 1〜6 / 沢木 耕太郎

インドのデリーからイギリスのロンドンまで、乗合いバスで行く。ある日そう思い立った26歳の著者は、仕事をすべて投げ出し旅に出る。

途中立ち寄った香港では、街の熱気に酔い痴れ、思わぬ長居をしてしまい、マカオでは、「大小」というサイコロ博奕に魅せられ、バンコクは何故か自分の中に響いてこない。

香港で感じた熱気の再現を期待しながら、鉄道でマレー半島を南下し、一路シンガポールへと向かう。風に吹かれ、水に流され、偶然に身をゆだねる旅。そうやって著者はやっとインドに辿り着く。ブッダガヤでは最下層の子供たちとの共同生活を体験し、ベナレスでは街中で日々演じられる生と死のドラマを眺め続ける。

パキスタンの長距離バスは、対向車と肝試しのチキン・レースを展開、カブールではヒッピー宿の客引きをし、テヘランでは懐かしい人との再会を果たす。前へ前へと進むことに、著者は快感のようなものを覚えはじめる。

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